孫崎享氏『戦後史の正体』を語る(2)
この路線が、ずーっと、戦後、続くんですね。
非常に残念なことに、もう一つ、日米関係の特色は、アメリカが、”この
人は、望ましくない”という人が出てくると、それを、日本側に伝える。
それが日本側に伝わったら、それを、残念なことに、日本人が、
くない”という人を
排除して行くとい
うプロセスが起こっ
ちゃうんですよね。
それの典型的な、
幾つかの道具が
あるんですけれ
ども、一つは、「検察」なんですよね。
(*写真は、最高検察庁。尚、この中央合同庁舎第6号館A棟には、
最高検察庁の他、東京高等検察庁、東京地方検察庁、東京区検察
庁などが併存している。)
芦田均(ひとし:1887~1959)という”米軍の完全撤退”を要求するよう
な人、これに対しては、「昭電事件」というものを創って、芦田首相は、
無いんですけれども、
これを創る(=捏造す
る)ことによって、検察
が起訴する。
ということで、芦田首
相を排除する。
この流れというのは、
今、また同じように、
小沢事件で出てきて
いる。
写真)の時にも起
こっている。
これが、一つですね。
それから、もう一つ、
アメリカが日本人を
排除する時に、非常
に大きな役割を果た
すのは、「新聞」だと
思いますね。
新聞が、ターゲット
になる人の人格批判をする。
そして、その人間が排除されることが当然だという”空気”を創っていく。
というようなことで、メディアも官界も政界も、一体となって、米国に追随
するプロセスを進んで行く、と。
私は今回、1945年から今日まで、日本の政治家の中で、「自主」を主張
した人、そして、その人たちが、どのような運命をたどったかを見たわけで
すけれども、意外なことに、非常にたくさん、「自主」を唱える人がいる
(=いた)んですよね。
それから石橋湛山、芦田均、
鳩山一郎(*左の写真の人
物)、それから、ごくごく最近
になったら、その(鳩山一郎
の)孫である鳩山由起夫さん、
それから、真ん中に、田中角
栄という、色んな人たちがい
ますよね。
こういう人たちが米国と違う
ことを言うと、米国の方は、
「これを外した方がいい」
と言って、それを、日本の
人が、自分たちで自ら、
”これを切り捨てていく”と
いうプロセスがあるんですよね。
これに対して、どうしたらいいのか?
「自主」をやった場合に、われわれとしては、それを通すことができない
のか?
解答は、石橋湛山
(*右側の写真の
人物)が排除され
る時の話が、非常
に参考になると思
うんですね。
【つづく】
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