孫崎享氏『戦後史の正体』を語る(1)
皆様へ
率爾ですが、日頃のエッセイから、少し離れまして、今、最も大事だ
と思えるテーマについて論じたいと思います。
れています。
そんな中、実に素晴
らしい著作である
『国家は「有罪」をこう
して創る』(祥伝社)
(*右の写真)を除い
て、最も有益、かつ
センセーショナルな
著書は、何と言って
も、孫崎享氏の
『戦後史の正体』
(創元社)(*下の
写真)ではないでしょ
うか。これに、余り異
「創元社」という名前
自体、余り耳慣れな
い名前だと思われる
かも知れません。
しかし、私にとりまし
ては、たいへん懐かし
い出版社名です。
と申しますのは、
今から40年以上前、
同社は、エーリッヒ・
フロムの名著『自由からの逃走』を、日高六郎氏の訳で世に送り出した、
実に立派な出版社だからです。
その創元社が今回、誠に素晴らしい快挙を成し遂げました。
それこそ、この度の孫崎享氏の『戦後氏の正体』の出版です。
これは、”日本出版業界の金メダル”と言っても、決して過言ではないで
しょう。
実は、先日、ネット検索をしておりましたら、米田道三氏のご投稿に、
”12分間の動画→「孫崎享『戦後史の正体』を語る」”というものがありま
した。
コンパクトにまとま
っていましたので、
思わず文章化して
みました。
それは、次のよう
なものです。
孫崎氏(*右の
写真の人物)が、
こう語り始めます。
日本の社会は今、
大きく変化してきて
いると思うんですよね。
「原発(の事故)」が起こりましてから、今まで、権威のある人たちが喋るこ
とは正しい、例えば、東大の先生が喋るとかね、大手の新聞が報道すると
か、しかし、それは、どうもおかしいな?と、国民は、感じたわけですよね。
その感じたことというのが、これは、原発だけに限らずに、外交関係も、
同じようなことが、実は起こっているんではないか、そして、それを見てみ
ますとね、鳩山さんが、「普天間の問題」で、多くの人に批判をされて、
「最低でも、県外」というのが、駄目になった。
そして、どちらかというと「独立」を志向すると見られた小沢さんが、検察
問題でやられた。
そして、その後、野田首相になって、どうしようもないぐらいに、アメリカ
追随を明確にしてきた。
まあ一番簡単なことは、”オスプレイの配置”で、沖縄の県民が、ほぼ
全員、反対しているにも拘わらず、”オスプレイの配置”について、「日本
側が、どうこう言う筋合いは無い」ということで、非常な対米追随の路線を
出してきた。(*下の写真は、v-22 オスプレイ)
もう一回繰り返しますと、鳩山さん、小沢さんという「自主」は潰されて、
そして、その後に、「対米追随」を、より強くする野田さんというのが出て
きて、その政策を行っていると。
というのは、実は、
日本が独立した後、
もう1945年9月2日に、
降伏文書にサインす
るわけですけれども、
(*写真は、文書に
サインする重光外相)
ここから、「自主」と
「独立」を求める流
れと、「対米追随」で
行く路線というもの
が対立して行く
んですね。
一番簡単な事から申しますと、9月2日に、日本は、降伏文書に署名し
た後、直ぐその後に、米国側は、”三つの要求”をしてきたんですね。
一つは、公用語を、英語にする。
それから、紙幣をドルにする。
裁判権は、米軍が持つ。
(重光葵・まもる
:1887~1957:
右の写真の人物)
なんですね。
だから、米国が
言っているものは、
”不自然である”
ということで、
これを覆した。
しかし、その
重光さんは、
直ぐに切られて、
これに代わって出てくるのが、
1967) 。―
吉田首相
(*左の写真の
人物)は、”もう、
われわれは負け
たんだから、
まな板の上の鯉
のように、向こう
(=米国)の言う
通りにする”という
形になる。
【つづく】
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